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ブランディングは売上につながる?取り組むべき課題と始め方

価格で比較される、商品が増えてブランドの方向が決まらない。ブランディングが関わる課題を見極め、事業の成長に向けて最初に決めることを、utsuwaの匿名実務例とともに整理します。

選ばれるブランドを考える4つの視点:顧客、価値、体験、事業の成長

商品には自信があるのに、商談では価格の話になりやすい。新商品や広告を増やしても、ブランド全体の売上は伸び悩んでいる。営業、EC、広告で伝えていることも少しずつ違い、「結局、何が強みのブランドなのか」を社内でも説明しきれない。

こうした悩みがあるとき、ブランディングは改善の選択肢になります。顧客にどう認識され、どんな理由で選ばれたいかを定め、商品・価格・販路・表現・体験をそろえることで、選ばれる条件を整える取り組みだからです。

ただし、ロゴやコピーを変えれば売上が増えるわけではありません。自社の売上を妨げている課題に、ブランドの認識や選ぶ理由の曖昧さがどう関わっているかを確かめる必要があります。

この記事では、utsuwaのブランド戦略に関する実務知見をもとに、ブランディングと売上の関係、取り組むべき課題の見極め方、最初に決めることを整理します。

ブランディングは、売上のどこに関わるのか

ブランディングは、顧客が商品や企業を知り、比較し、購入し、使い続ける過程に関わります。事業へのつながりを考えるときは、次の4つを確認すると整理しやすくなります。

  • 必要な場面で思い出してもらえるか。 名前を知っているだけでなく、どんなときに選ぶブランドかが結びついているか。
  • 比較したときに選ぶ理由があるか。 機能や価格を並べた先に、自分に合う価値を感じてもらえるか。
  • 価格や購入条件に納得できるか。 商品の内容と、品質・使いやすさ・サポートなどの価値が釣り合っているか。
  • 購入後も期待に応えられるか。 広告や説明で受け取った約束と実際の体験が合い、再び選びたいと思えるか。

たとえば、「価格が高い」と言われる理由が、価値を理解できないことにあるなら、ブランドの位置づけや説明を見直す余地があります。一方で、顧客の予算や商品内容そのものが合っていないなら、伝え方の変更だけでは解決しません。

utsuwaでは、ブランドの方針を、何をつくり、どこで売り、何を伝えるかを決めるための基準として扱います。事業目標と、顧客から選ばれる理由をつなぐことが出発点です。

こんな状態なら、ブランドの見直しを検討する

売上が伸びないという結果だけで、ブランディングが必要だとは決められません。まず、現場で起きていることと、顧客がどう受け取っているかを照らし合わせます。

現場で起きていることブランドの観点で確かめたいこと最初に集める材料
価格や機能の比較で終わりやすい顧客が重視する違いや価値が明確か購入・見送りの理由、比較される商品
商品が増え、何を主役にするか決まらない商品ごとの役割と、ブランド全体で届けたい価値がつながっているか商品別・販路別の売上、購入者の特徴
営業・EC・広告で説明がばらばら同じブランドとして残したい認識が共有されているか商談資料、商品ページ、広告、接客内容
新しい顧客に広げたいが、打ち出し方が決まらない既存顧客が評価する良さと、広げたい顧客の期待を両立できるか既存顧客の評価、新たな利用場面の仮説
見た目を整えても、購入後の評価が続かない約束した価値を、商品やサポートで提供できているかレビュー、返品・問い合わせ、利用後の声

ここで大切なのは、「高級感がない」「認知が低い」といった社内の印象を、そのまま課題にしないことです。顧客は何を見て、何と比べ、どこで迷っているのか。確認できた事実と、まだ確かめていない仮説を分けます。

売れない原因を幅広く整理したい場合は、いい商品なのに売れない原因の見つけ方と改善の優先順位も参考にしてください。

ブランドを考える前に、改善を急ぐべき問題もある

在庫がない、必要な販売先で扱っていない、購入手続きが分かりにくい、品質や納期への不満が続いている。こうした問題が明らかなら、まず購入と利用を妨げている部分を改善します。

ブランドの方向性を考える仕事と、目の前の問題を直す仕事は、必要に応じて並行して進められます。たとえば、「安心して任せられる」という価値を掲げるなら、説明の分かりやすさだけでなく、問い合わせへの対応や納期の約束まで検討対象になります。

既に顧客に認識されている名前、ロゴ、色、商品の特徴も、大切な資産です。売上が伸び悩んでいるからといって、一度に変更する必要はありません。何を残し、何を変えるかを、顧客の認識と事業の課題から決めます。

実務例|商品の販促と、ブランド全体の方針をつなぐ

実務で扱ったある案件では、ブランドごとの課題と伸ばす方向性を整理し、対象顧客、提供価値、商品の役割、販路の役割、コミュニケーション方針を検討しました。

個々の商品をどう宣伝するかという議論に加えて、ブランド全体として何を伸ばし、そのために商品や販路をどう位置づけるかを整理する仕事です。ブランド定義でそろえた内容は、制作パートナーへの依頼や、提案・制作物を確認する際の判断基準にもつなげました。

この経験を踏まえ、utsuwaは、ブランドの考え方を実際の仕事で使える状態にすることを重視しています。たとえば、新しい広告案や商品企画が出たときに、「今回育てたい価値と合っているか」「優先する顧客にとって意味があるか」を確かめられる状態です。

※この実務例は当社代表の担当経験に基づき、企業・商品・実施時期などを省いています。実際に扱った業務を紹介しており、売上の増加をこの支援単独の成果として示すものではありません。

ブランディングを始めるとき、最初に決める5つのこと

1. どの事業課題を扱うのか

新しい顧客を増やしたいのか、既存商品の選ばれ方を変えたいのか、商品群の関係を整理したいのか。最初に、今回の取り組みで扱う事業上の課題を決めます。

「ブランド力を上げる」だけでは、どこまで仕事を進めればよいかが曖昧になります。たとえば、「比較の場面で違いを説明できず、値引きの話になりやすい」という状況から、何を調べるかを具体化します。

2. 誰の、どんな選択で候補になりたいのか

年齢や性別に加え、その人が何をしたくて、どんな状況で商品を探し、何と比べているかを確認します。購入を見送る理由や、今使っている別の方法も判断材料になります。

新たな顧客に広げる場合は、今の顧客が選んでいる理由も確かめます。新しい方向を打ち出すことで、既存の良さが伝わらなくならないかを検討するためです。

3. ブランドとして約束する価値と、裏付けをそろえる

ブランド全体で、どんな良さを期待してもらいたいかを言葉にします。そのうえで、商品・サービス、技術、品質、使い方、サポートなど、その価値を提供できる根拠を確かめます。

目指したい姿と、現在提供できることに差がある場合は、商品や運用を改善する課題として扱います。まだ実現していない価値まで、広告で先に約束しないことが大切です。

商品の特徴から具体的な訴求をつくる方法は、商品の強みを選ぶ理由へ変える伝え方で詳しく解説しています。

4. 商品・価格・販路・表現の、どこを変えるか

ブランドの方針が決まったら、実際に何を見直す必要があるかを確認します。商品の構成、価格の説明、売る場所、営業資料、Webサイト、店頭、購入後の対応などから、課題に関わる範囲を絞ります。

最初からすべてをつくり直す必要はありません。たとえば、商品同士の違いが伝わらないなら、商品群の役割を整理し、比較される場面の説明や見せ方から着手する選択があります。

ロゴやWeb、パッケージなどの制作を進める際の判断基準は、ブランドデザインを事業成長につなげる進め方をご覧ください。

5. 誰が判断し、何を見て見直すか

ブランドの方針をまとめる人、事業として最終判断する人、制作や運用を担う人を決めます。営業、商品企画、ECなどが、それぞれの現場で使える形にすることも必要です。

確認する指標は、最初に決めた課題に合わせます。価値が伝わらない課題なら、顧客の理解や比較時の反応を確認する。販売上の課題なら、購入・受注、単価、継続、利益などにもつなげて見ます。

変更後に売上が増えても、ブランド施策だけの効果とは限りません。広告量、価格、在庫、販路、季節性など、同時に変わった条件も記録して判断します。

最初の打ち合わせは、3つの材料から始められる

ブランディングを相談する前に、完成したコンセプトや立派な提案依頼書を用意する必要はありません。次の3つを、分かる範囲で持ち寄ります。

  1. 事業と商品の状況: 売上や利益の変化、伸ばしたい商品・販路、販売上の制約。
  2. 顧客から返ってきている言葉: 選ばれた理由、見送られた理由、営業・接客・レビューで出る質問。
  3. 現在の伝え方: Webサイト、商品ページ、広告、営業資料、店頭やパッケージ。

打ち合わせでは、今回扱う課題、残したい資産、追加で確認すること、最初に変える範囲を整理します。予算や期限もこの段階で共有し、調査・戦略・制作・展開のどこまでを今回の仕事に含めるかを決めます。

依頼先を比較するときも、見た目の提案に加え、「自社の何を課題と捉えているか」「どの範囲まで具体化するか」「社内で誰の協力が必要か」を確認すると、支援の内容を判断しやすくなります。

ブランディングと売上について、よくある質問

ブランディングをすると、高く売れるようになりますか?

価格に見合う価値が理解され、選ばれる理由が明確になる可能性はあります。ただし、価格を上げられるかは、商品内容、競合、顧客の予算、販売条件などにも左右されます。「高級感を出せば高く売れる」と考えず、顧客の納得と実際の購入を確認します。

ブランドコンセプトをつくれば、ブランディングは完了ですか?

コンセプトは、その後の判断に使う土台です。商品、価格、販路、表現、購入後の体験に反映し、顧客にどう受け取られているかを確かめるところまで取り組みます。社内で説明できることと、顧客に伝わっていることは分けて確認します。

小さな会社や、一つの商品からでも始められますか?

始められます。今の課題に関わる顧客・商品・接点を絞り、必要な調査と改善から着手できます。既存の名前やロゴを生かす方法もあります。範囲は予算と、社内で実行・運用できる体制に合わせて決めます。

「どうすれば選ばれるか」から、一緒に整理する

「商品の良さはあるのに、価格で比較される」「商品が増え、ブランドの方向がまとまらない」「Webやロゴを変えたいが、その前に何を決めるべきか分からない」。こうした状況からご相談いただけます。

utsuwaは、事業と顧客の理解から、ブランド戦略、商品・サービスの価値設計、広告・Web・店頭などのクリエイティブ、実行・改善まで支援しています。課題に合わせて専門家を編成し、今ある良さをどう届け、次に何を変えるかを具体化します。

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企画・編集:株式会社utsuwa

本記事は、utsuwaの考え方と匿名化した実務経験をもとに構成しています。説明用の例と実務例を区別し、個別企業の売上成果を保証するものではありません。

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