商品ブランディングで売上を伸ばすには、誰がどんな理由でその商品を選ぶのかを明確にし、その理由が伝わる売り出し方を組み立てます。実行後は、顧客の反応と実際の売れ方を見ながら、次に変えることを決めます。
次の販売機会に向けて、広告や販促に何を盛り込むかを決めたい。商品ページやクリエイティブの提案はあるが、どれを選べば売上につながるか判断できない。こうしたときは、顧客がその商品を選ぶ理由まで立ち戻って考える必要があります。
この記事では、utsuwaがブランドの定義から広告・販促の実行、振り返りまで関わった一つの支援をもとに、商品ブランディングを売上の課題とどう結びつけるかを紹介します。企業や商品を特定する情報を省き、判断と実施内容を中心にまとめています。
目次
商品ブランディングで変えたい顧客の選び方
商品ブランディングとは、商品が誰にどんな価値で選ばれるかを定め、名前、デザイン、伝え方、購入・使用の体験に反映する取り組みです。売上を目的にする場合は、購入を考える人に何を理解し、納得してもらう必要があるかまで考えます。
売上が伸びない理由には、価値の伝え方に加えて、欠品や販路、配送条件なども関わります。原因の切り分けは、関連記事「いい商品なのに売れない原因と改善の優先順位」で解説しています。本記事では、商品の価値を定め、実際の売り出し方へ反映する実務に絞って見ていきます。
売上の伸びを次の成長につなげる実務例
ある商品ブランドの支援では、ブランドの定義と広告・販促の推進を一連で扱いました。販売が伸びる中で、商品の価値を明確にし、継続して選ばれるブランドへ育てることが課題でした。
出荷と実売を分けて成長の余地を見る
対象商品の販売実績では、取引先への出荷と、生活者への実売の双方に伸長が見られました。一方で、売上には販売時期による波があり、ブランドの認知や、購入を検討する人を増やすことには課題が残っていました。
同じ広告を増やすかどうかを判断するには、売上の合計だけでは足りません。商品、販路、広告、季節需要が同時に動いており、どの要因がどれだけ売上に寄与したかは十分に切り分けられていなかったためです。
振り返りでは、商品別・販路別・時期別の販売実績を、ブランドの認知や購入検討の状況と合わせて捉えました。すでに売れている理由と、次の販売機会に向けて補うべき情報や接点を検討するためです。
商品の特徴から選ばれる理由を定める
ブランドの定義では、対象となる顧客、提供する価値、商品の役割、コミュニケーションの方針を明文化しました。顧客の生活のどの場面で役立ち、どんな良さを感じてもらうブランドなのかを、商品の特徴と結びつけて言葉にしました。
その際に決めたかったのは、伝える情報の優先順位です。購入を考える人が最初に理解してほしい価値は何か。その価値を信じる根拠として何を示せるか。こうした前提をそろえ、商品の機能や特徴を、顧客にとっての選ぶ理由へつなげました。
この定義を制作案の評価にも使います。狙う相手が使う場面を想像できるか、商品の違いが伝わるか、根拠以上の約束をしていないか。見栄えと合わせて、伝えたい価値を判断できる状態にすることが大切です。
広告と販促を共通の方針で進める
販売を強化する時期に向けて、動画広告、デジタル広告、広報・PR、販売促進などの施策を推進しました。商品の価値を、顧客が実際に目にする表現や販売機会へ反映する段階です。
utsuwaは、制作パートナーへのオリエンテーション、提案の評価、撮影・制作のディレクション、広告や販促の設計・確認、関係者間の進行調整に関わりました。制作や広告運用の実務は各パートナーと役割を分担し、複数の施策を共通の方針で進めました。
価値を定めた後も、提案や制作物を見ながら、何を伝えるか、どこを修正するかを具体化します。顧客に届けたい価値と、実際に世に出る表現をつなぐことも、この支援で担った仕事です。
自社で応用するなら、たとえば広告で使う場面を知った人が、商品ページでは違いや価格の理由を確かめられ、売り場では残った疑問を解消できるかを見ます。必要な接点と情報は、実際の購入経路に合わせて決めます。
実行後の反応を次の戦略に戻す
販促の実行と並行して、調査票、集計する切り口、報告書の構成も設計しました。ブランドや商品の理解、購入の検討、実際の販売をどう確かめるかを定め、次の施策を判断する材料につなげました。
販促を振り返り、次の戦略を検討する段階では、日常の中で無理なく使い続けられる価値と、それを信じる根拠を組み合わせる方向で検討しました。生活のどこに取り入れる商品なのか、なぜその商品を選ぶのかを、一緒に理解してもらう考え方です。この方向性は、次の施策で反応を確かめていく位置づけです。
この案件では、ブランドの定義、制作・販促の判断、実行後の検証をつなぎ、次の戦略を検討する土台を整えました。販売実績の伸長は確認できる一方、ブランディング単独による売上増加額は算定していません。売上と顧客の反応の両方を見て、次に変えることを判断する必要があります。
自社の商品ブランディングを相談するときに
外部へ相談するときは、次の販売機会までに何を決めたいかを共有すると、支援の範囲を考えやすくなります。この実務例を踏まえると、たとえば次のような相談ができます。
| 相談したいこと | 一緒に決めたいこと |
|---|---|
| 商品の打ち出し方が決まらない | 誰にどんな価値を届けるか、選ぶ根拠は何か、何から伝えるか |
| 広告や制作の提案を選びきれない | 今回変えたい認識や行動、提案を評価する観点、優先して進める施策 |
| 販促の後に何を変えるか決まらない | 販売実績と顧客の反応から見える課題、次に確かめる仮説と実施内容 |
すべての制作物を同時に刷新する必要はありません。重要な商品や販売機会を選び、実施する内容と合わせて、誰が判断し、いつまでに進め、どの反応を確認するかを決めます。商品の価値と実際の売り出し方を結びつけるところから、取り組む範囲を考えます。
商品ブランディングを相談するときのよくある疑問
デザインを変えるだけで売上は伸びるのか
商品の見つけやすさや情報の読みやすさに課題があれば、デザインの変更が購入を助ける可能性はあります。ただし、対象顧客、提供価値、価格、販路にも課題がある場合は、それらを合わせて検討します。デザインを変える目的と、顧客のどの反応を確かめるかを先に共有することが大切です。
広告会社や制作会社がいても相談できるか
相談できます。既存のパートナーが担っている仕事を確認したうえで、商品の打ち出し方、施策の優先順位、提案を選ぶ基準など、足りない部分から支援範囲を考えます。utsuwaが方針の策定やディレクションを担い、現在のパートナーと実行を進める形も検討できます。
依頼内容が決まっていなくても相談できるか
相談できます。対象の商品、現在の売れ方、これまで実施した広告や販促、社内で決められずにいることを共有いただければ、どこから取り組むべきかを一緒に考えられます。新しい企画書や依頼書を完成させてから相談する必要はありません。
商品ブランディングを売上の課題から相談する
「もっと売るために、商品の打ち出し方を変えたい」「一度は売れたが、その先の成長をつくりたい」「広告も制作も動いているが、全体の方針を決める人がいない」。utsuwaは、こうした段階から商品・ブランドの課題を捉え、売り出し方の設計、クリエイティブ、実行・改善まで支援します。
まずは、今ある商品資料や販売状況、実施中の施策をもとに、何を変えればよいかを一緒に考えます。商品の価値をどう伝え、次の販売機会で何を実行するかからご相談ください。
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企画・編集:株式会社utsuwa